空の軌跡3部作をプレイして

空の軌跡3部作をプレイして】

 

きゅーぽけ6回生 キム証

 

 

こんにちは。今回は自分がずっとプレイしようとして10年くらい保留していた軌跡シリーズのうち、空の軌跡3部作をクリアしたので、その感想及び、自分が何を考えていたかの備忘録としてブログに書き記すことにしました。

 おそらくこのブログを見る人は基本同サークルの人であり、そもそも軌跡シリーズをプレイしたことない人が多そうなので、まず最初に自分がプレイする前に感じていた軌跡シリーズの魅力や保留していた理由、そしてプレイした後に感じたことをまとめていきます。

 2章以降は、ネタバレ全開なので既プレイ勢のみを推奨します。それでは。

 

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目次

1章:未プレイ勢に向けて

1-1 プレイを保留していた理由

1-2 軌跡シリーズの魅力

 

2章:各作品のプレイの感想

2-1 FC

2-2 SC

2-3 3rd

 

3章:3部作全体の感想と備忘録

 

あとがき

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1章:未プレイ勢に向けて

1-1 プレイを保留していた理由

 

 自分が軌跡シリーズのプレイをためらっていた大きな理由として本数が多いことにあります。空1~3、零碧、閃1~4、暁、創、黎1,2、と13作品(たぶん)存在し、全てのストーリーが繋がっているのでなかなかボリュームのあるシリーズ(のはず)です。また自分はキングダムハーツを全作プレイしており、だいたい作品数も同じくらいなことから、全てをやり切る大変さを身に染みてわかってます。こういう場合、一部名作をプレイすれば良いという考え方もありますが(軌跡なら空や閃、キングダムハーツならⅡやdays)、個人的に全作プレイしたときの伏線回収の感動や設定の考察が好きなので、極力1から全部プレイしたいという気持ちが強いです。

 なお今回プレイに踏み切った理由は、時間ができたわけではなく、ただ単純に13作全てをプレイする決心がついただけです。みなさんも溜めてるゲームがあれば、とりあえず始めましょう。なんとかなります(ニートの身分

 

1-2 軌跡シリーズの魅力

 

 これはストーリーとBGMの2柱だと思います。

まずストーリーについて、13作品、20年間続いているシリーズのため、ある程度は面白いだろうと思っていましたが、空の軌跡をプレイしてだいぶ意見が変わりました。めちゃくちゃ面白いです。キングダムハーツのように攻略wikiや考察スレを見て、ようやく分かるような設定ではなく、ちゃんとプレイ中に何が起きているか、そして何が起こるかを考えることができます。またこれは本作中で解決する謎、これは次作以降で解決しそうな謎と、分かりやすく区別されて表現されている雰囲気があり、ストーリーの考察がしやすいと思いました。自分はまだ空3部作しかプレイしていないため、この傾向がずっと続くか分かりませんが、とりあえず空からはそういう印象を受けました。

 もちろん主人公たちの人間としての成長やパーティメンバー間の交流、悪役側の信念なども十分描かれており、王道RPGとして十分なストーリー要素は含まれていると思います。一部描写が丁寧すぎるというか、ゲームからの説明がおせっかいすぎるのでは?と思わされる場面もありますが、某王国心のように説明がなさすぎて攻略wikiに頼るしかないゲームよりはましです。

 続いての魅力はBGMです。「みんなで決めるゲーム音楽ベスト100まとめwiki」というサイトをご存知でしょうか。良さげなゲームのBGMを探す際にお世話になるサイトですが、ランキングを見るとまあまあ軌跡シリーズの名前を見かけます。つまりはそういうことです。

 

 

 

 

 

 

 じゃなくて、個人的には戦闘BGMの質が非常に高いと思ってます。これは軌跡シリーズに限らず、ファルコム作品ではよくあることですが、ボス戦に入る直前からBGMを流すことが多く、その関係かイントロがかなりこだわって作られている気がします。イントロオタクのぼくとしてはとても嬉しい限りです。またそうした丁寧なイントロからのサビがとても力強く、ファルコムの特徴的な高音が印象に残りやすい曲が多いと思います。

 なおフィールドBGMでも普通に良い曲は多いです。軌跡シリーズのフィールドBGMで知っているのはプレイしたことがある空のみですが、確か閃とか黎にも良い曲があったと記憶しています(曲名を思い出せん)。

 そもそもファルコムは、ZWEI!!ぐるみんなど他のゲームでも名曲が多く、やあやあ我こそはゲームBGMを聞くの好き侍であるっていう人にはおすすめの会社ではあります。なので、とりあえず本編はともかく、音楽をいったん聴いてみてはいかがでしょうか。

 

戦闘BGM

・銀の意志

https://www.youtube.com/watch?v=d-7zjsM5nQA

 

・Inevitable Struggle

https://www.youtube.com/watch?v=6XUzvISRwUQ

 

・Step Ahead

https://www.youtube.com/watch?v=rPowTOEP4h4

 

フィールドBGM

・虚ろなる光の封土

https://www.youtube.com/watch?v=22qqs9jucn8

 

・虎穴に入りて虎児を得よ

https://www.youtube.com/watch?v=uJxAX2yvSBQ

 

 

以下感想兼備忘録のため、口調が異なっていますがご了承ください。

 

2章:既プレイ勢に向けて、プレイの感想など

 

2-1 FC

 

<物語の感想>

◎星の在りかについて

 星の在りかがFCのボーカル曲ってことは知っていて、歌詞の内容的にヨシュアが開幕からパーティーにいるのが不思議で不思議でたまらなかった。物語が2~3割くらいのときに、この曲はSCに向けての曲かあって気づいてから、ヨシュアがFCの最後でどんな風にエステルのもとから消え去っていくのかを想像してた。結果わりと予想通りのセリフと理由で消えていったので納得度は高かったが、その起因となる人物はロランス少尉だと思ってて、急に全然違う人物が出てきて椅子から転げ落ちた。

↓以下言い訳

 物語はとてもシンプルで先読みがしやすく、また本作では描かれない要素は軽く済ませているのが、イースと同じでファルコムらしいと思ってた。そのため、四輪の塔は次作以降で重要になってくるし、それを研究していたアルバ教授は次作でまたより深く掘られるキャラだと思ってた(実際そうなのだが)。一応招待は受けていた王都の歴史資料館でもアルバ教授とのイベントは特にないし、そもそも一部を除き四輪の塔の探索は任意だからそんなにシナリオの大筋には関わってこないと思ってた。正直もう少しゲームからヒントがあれば、怪しさに気づけた人物だと思うので、今後の軌跡をプレイする際には、頻出してくるネームドキャラには気を配っておきたい。

 なお星の在りかは、カラオケで雑に歌える名ゲーム曲としてたまに歌っていたが、本編をやってしまったが最後、歌っている途中で泣きそうになるため使えなくなってしまった。

 

<戦闘>

◎アーツとオーブメント

 軌跡シリーズの初作のため仕方ないが、使えるアーツと使えないアーツの格差が大きいと感じた。特に初級、中級、上級アーツの威力さがほとんどなく、エアリアルやヘルゲートといった序中盤から使える範囲アーツだけで正直なんとかなった。あとこれはオーブメントにも繋がるが、明らかに修得するのが困難すぎるアーツがあり、しかも大して強いわけではないのは、テストプレイ本当にしたんかってなった。

 またオーブメントの配置をあからさまにキャラの使いやすさが分かれていると感じた。前衛キャラは連結できないようになっているだけでなく、属性の縛りもきついキャラが多かった。確かに全て同じならどのキャラでもオーブメントの配置次第で同じことができてしまうシステムのため、そういった部分で個性を出そうとしているのを感じた。ならキャラ固有のオーブメントを作ればいいのでは…?と思ったが、そこは次作以降に期待する。

 

◎アースウォールがやばい

 キャラの配置次第で、1キャラで4キャラを完全に守ることができる割に、アーツの駆動時間も短く、次の手番もそんなに遅くなっているイメージがないので、「えっ、今日はこんな強いアーツを使っていいのか!?」といいながら使っていた。ただ敵のSクラフトを食らってみると、普通にワンパンされるので、もしかするとこれで防いでねというものなのかもしれない

 

<BGM>

◎銀の意志

 個人的にアレンジ(銀の意志 Super Arrange Ver.)より原曲の方が好き。原曲のイントロの静かな立ち上がりと、レーヴェの「さあ!いくぞ!」みたいなセリフがめちゃくちゃ合っててすこ。しかもこいつが強いのなんの。設定上の強さと、もの悲しさの両方をしっかりと表現している曲であり、正直これを聞くためだけにFCはやる価値がある。

 

 

2-2 SC

 

<物語の感想>

ウロボロスについて

 正直なところルシオラとヴァルターは、関係者が今作に十分出てきているから退場すると思っていたら、なんか普通に生き残ってびっくり。逆にレーヴェは人気出そうな立ち回りをしているから死ななそうだし、閃(?)かどこかでまた銀の意志のBGMが流れる機会があることを知っているから、生き残ると思っていたのでぼくの想像と真逆だった。ブルブランは、オリビエをなんか気が合っていたので、帝国を舞台に描かれる軌跡でまた出てくると思う。カンパネルラはめちゃくちゃ思わせぶりな発言はするし、閃のサントラのジャケットに写っているのを見たことがあったので、今作では死なないだろと思ってたらそもそも戦う機会すらなかった。こういう立ち回りするキャラはわりとしぶといし、ワイスマンをあんま尊敬してそうに見えないので、より上位の存在に仕えてそうだから、どこまで生き残ることやら。

 そしてレンについては、そもそも初登場時に執行者だとは思ってなかったし、ティータと2人で行動したときは、誘拐される役割なんだろとか思ってた。詳細な理由は書かないが、とても不純な理由によりレンのファミリーネームがブライトになることは事前に知ってしまっていたため、どうやってエステルたちと仲良くなるかを意識して物語を追ってしまったことは少し反省。

 

◎オーブメントの停止期間について

 FCの頃からアーツが万能で強すぎるし、ツァイスの非常階段の存在からどこかでアーツ無しの勝負をさせられると思っていたら、普通にめちゃくちゃ強引にオーブメント使えなくなってワロタって感じだった。ただ装備枠をつぶせば一部キャラは使えるし、温情があると思ってたら、その間にリベール全土を回るほど期間が長いとは思っていなかった。正直街と街の徒歩移動ほど時間のムダなことはないと思っているので、次作以降ではファストトラベルの概念があってほしいなと思った。

 

<戦闘>

◎オーブメント

 FCのときは、付けられるオーブメントの数も少ないし、アーツの種類も少なかったから、その辺に拡張性が出たのはよかったと思う。ただ前作よりは動き回る敵が増え、地点指定のアーツより敵指定や全体攻撃のものを使うようになった気がする。アーツの上位種が現れた関係でジンさんのような列が揃わない人がより扱いづらくなったが、陰陽や天眼など複数の属性をもつオーブメントが何種類も追加され、少しは配慮されているのかなと思った。

 

◎全般

 前作の後半から、SPDの差を作ってアースウォールを貼るゲームだと思っていたが、今作もだいたいその戦法でなんとかなったので、次作以降では少し趣向が変われば良いなあと思った。ただレーヴェはSPD早いし、なんか分身するしで結構苦戦した。普通に余裕でラスボスより大変だった。「見切れるかな!」とか言ってくるが、デバフ情報やHPを見れば簡単に見切れた、なお見切れたところで消えないから意味はない。

 

以下キャラごとの感想をまとめた

エステル

・fc以上にオーブメントの属性縛りがないのが強くて、その章の固定パーティに応じて打撃、アーツ、補助と全ての役をこなしてくれた

→カシウスみたく才能があるからこういうことできたんだろけど、次作以降でもこの扱いなのかは少し気になる。3rdはともかく零とか閃とかのどっかで出てきたときに、ここまで扱い良いとは思わん

 

ヨシュア

・加入タイミングの問題もあるが、前作以上にクラフトのat delayが強すぎてアーツを打つことがまじでなかった

→だからfcより時属性の縛りがキツくて、雑魚戦は幸運で良かったけど、ボス戦では一応駆動2を入れてたまにクロックダウンクロックアップ改を打つ人になってた

・設定上万能だから、エステル以上に今後の作品で出てきそう。あと工作が色々できるから、今作のケビン以上に便利屋として扱われそう

・なお魔眼がワイスマン譲りとは思わなかった

 

◎アガット

・序盤は火力上げの方法が掛け声くらいなのと、敵のdef下げがそこまでで中々高火力を出せなかった

・あと最初の選択でシェラを選んだから、古龍周りの章でしか扱わなかった関係で今作の印象が少ない

 

◎シェラ

・一応最初の2択で選んだから、序盤はずっとお世話になった

・なんだかんだエアリアルが依然として強く、アーツの火力もそこそこ出る方なので楽できたと思う

・クラフトは順番繰り上げのやつがspd調整をすれば相当強そうだったけど、これは通常プレイなのでご愛嬌ということで。RTAだと悪用してるのかなと思いきや、序盤のパートナーではアガットを選んでいたのでそこまでなのかもしれない。

 

◎クローゼ

ケンプファーが弱体化されてもなお強かった王女様

・展開的に使えない時間が長いと思ってたが、意外と使う機会が多く、特に終盤はリヒタクライスが強すぎて負けるなんて到底思えなかった

→cp回復アイテム、装飾品で連打しやすいのは、連携クラフトを使わせたかったのかももしれないが…

→特にcp200時のdef+50%はたぶん相当やってると思う

 

◎オリビエ

・序盤から結構使えたけど、ほとんど使わなかったマン

・別にキャラが嫌いでもないし、アーツも強く使えるけど、序中盤はパーティの枠がわりかし固定されてるし、後半はアーツが使えない場面があったりと、あんまパーティに入れるタイミングがなかった

 

◎ジン

・クラフトでATKDEFを両方+60%でき、かなり自己強化できるバケモン

・ただ攻撃クラフトが少なく、ボス戦に挑発も効かないため、個人的に面白くないし、全体攻撃もないから、一部イベント用にしか使わなかった

・あとオーブメント機構がくそなので、アーツはカス

 

ティー

・かわいい

・雑魚狩りでかなり無双したけど、オーブメント使えない時に無駄に1枠潰すわ、そもそもロングバレルないとその強さが出しづらい、状態異常対策で1枠潰れる割に耐久が足りないからシールドオーブとかの補強が欲しいとなかなか後半のボス戦周りはしんどかった

・ただクラフトの回復は状態異常もかき消してくれるので、サポートとして十分やってくれた

・ボス戦では、Sクラフトを耐えれるくらいにして、ラクレスト、クロックダウンクロックアップ改、オーバルダウンなどの敵ナーフ、味方バフアーツと、回復を一生やる人になってた

・あと思ったより会話がおもしろくない、正直オリビエとか持ってきた方がラスダンの会話はおもろかったかも。

 

◎ケビン

・あんま色々とタイプじゃなかったので、使うのを控えてたけどたぶん絶対強いやつ。Sクラフトのグラールスフィアはわりとイカれてて、すごそうだったけど、それ以上にこいつがパーティにいる嫌悪感が勝った

・今回のメンバー内では唯一次作以降にも謎をまあまあ残してるから、そこそこ出番ありそ。いつか好きにならんとなあ。

 

◎アネラス、クルツ、ジョゼット、ユリア、ミュラー

・だいたい途中のイベントキャラなので割愛

・正直ジョゼット含む空賊は少しは今後も出てきそうだなと思っていたが、ここまで引っ張られるとは思わなかった。正直そろそろ出てこなくて構わない。

 

<BGM>

◎仲間のもとへ

 ラスボス戦後のイベントで流れる曲。FCのラスダンのフィールド曲(虚ろなる光の封土)のアレンジであり、場面に合った少し急かされる曲調でありながら、宿敵を倒した達成感も感じられる良曲。特に50秒辺りから始まる、テンポをわずかに崩したフレーズがぼくの好み。聞いていられる時間は少ないが、とても印象に残った曲。

 

 

2-3 3rd

*注意:けっこう強い言葉出てくるかもです*

 

<物語の感想>

◎星の扉を含むサブストーリー

 正直メインストーリーは褒めれる内容ではなかったが、FCとSCで出てきたキャラの細かい設定や過去、そしてその後のストーリーを描いてくれたのはありがたかった。特に前2作では、エステルとヨシュアが成長する過程が強く描かれていて、その分周りのメンバーであるクロ―ゼやシェラはかなり人間としてしっかりしている部分が多かった。そういったメンバーが、FCとSCでの人間性を確立するまでにどういった経緯があったかを示してくれたのは個人的に嬉しかった。また今後を描かれたキャラクターもどこに何の目的で赴いたかが明記されており、次作以降をプレイしたときに出てくるタイミングを予測できるのはおもしろいと思った。

 

◎メインストーリー

 さてここからはぼくが3rdの本編を好きになれない理由を述べていく。そのわけは大きく3つあり、「続編のストーリーなのに、前作までのキャラがないがしろにされている」「主人公が事態を理解していながら話してくれない」「物語の根幹の解決方法が主人公に依存しすぎている」である。

 

1:「続編のストーリーなのに、前作までのキャラがないがしろにされている」

 これは全てのキャラに当てはまるわけではないが、一部キャラはとりあえず出しとけ感がわりとはんぱない。星の扉などの本作の仕様上仕方ないことだが、ジンさん主役のサブイベはほぼキリカの話だったので、まじで影が薄かった。

 また一部イベントは、16人もいるプレイアブルキャラの関係でとってつけたような会話も多く、しかも不公平を生まないように全員がしゃべるため、会話のテンポが悪いという問題も感じられた。正直そんな内容のない会話をするくらいなら、わざわざ来なくてもよかったのではと思う(ミュラーやジョゼット、ジンさんなど)。特にエンディングのジョゼットはもはや可哀想まであった、一緒に走っていく仲間いないし。

 6章の守護者のラッシュはとりあえず前作までのキャラ全部出しとけ感がすごかった。なぜ守護者としてエステルたちと戦うかをそれがルールだからで納得しているのも、正直こじつけ感があるし、ルールに従わないと先には進めないと3章くらいから把握している主人公サイドはともかく、守護者サイドが簡単にその任務を引き受けているのも違和感がすごかった。FCとSCであんなにすごそうに描かれていた執行者やカシウスたちは特に。

 これは裏返せば、影の王(→聖痕)の力の強大さを物語っているのかもしれないが、この世に7つしかないとされるすごそうなアーティファクトの1つである輝く環ならともかく、聖痕はきっかけと素質があれば、発現しそう(教会内でどのくらい発現者がいるかは知らんが)な力なので、オーバースペックさを感じた。まじ今後出てくる聖痕の力を持ったやつがしょぼければしょぼいほど、あの3rdのストーリーはなんだったとなるから、ちゃんとした聖痕を発現した強者が出てくることを期待する。

 

2:「主人公が事態を理解していながら話してくれない」

 ゲーム側もわかりやすく描写をしているが、今作では何が起きているかを主人公は初めの方からほぼ理解できており、なんなら黒幕も早い段階で目星がついている。ただそれを認めたくないという理由で他のメンバーにはほとんど話さず物語が進んでいく。こういった立ち回りは、FCのヨシュアテイルズオブジアビスのジェイドのように、サブキャラがやる分には構わないのだが、主人公がやるのは個人的には腹立たしい。なぜなら自分は基本的にはRPGの主人公になり切ってプレイできるのが楽しいと思うタイプであり、主人公と一緒に謎を解決し、困難に立ち向かうのがRPGの醍醐味だと思っているからだ。(もちろんバテンカイトスのように、プレイヤーの立場が主人公とは別に用意されている分にはその範疇ではない。)しかし今作の主人公は、ゲーム内で新しい情報が入ってきても、自身の中で勝手に整理し、周りのメンバーにはほとんど話さない。そのため、主人公の物語への理解度にプレイヤーが追いつかないというかどうやっても追いつけない。プレイヤーとしては、ただケビングラハムという聖職者がなんか悩んでるけど話してくれないし、とりあえず意味も分からずより深い階層へ進むしかないよねって感じでゲームを進めるしかない。まじで蚊帳の外である。

 正直な話ヒロインのリースに感情移入させた方がよっぽどストーリーを楽しめたかもしれないが、戦闘性能は微妙、基本的に寡黙、パーティメンバーに強制させられるタイミングが少ないと、あまりしゃべる機会がない。しかも主人公とともに教会関係者のため、他のメンバーが疑問を投げかけても機密事項などで話が盛り上がらないのもまあまあカスである。

 

3:「物語の根幹の解決方法が主人公に依存しすぎている」

 これは2の理由があるからこそさらに際立つ問題で、この物語は結局のところ主人公の聖痕が引き起こしたものであり、他のメンバーが解決に何も寄与できないのがクソだったと思う。さらに途中からは、おれにしかこれは解決できないおれの問題だみたいなことを言って、実際にその通りだから全部1人でやればよくね感がすごい。あとぼくが見逃しただけかもしれないが、今回影の国に呼び込まれたメンツが呼び込まれた理由が明確に書かれていない。SCでの関係者なら少しは分かるが、リシャール大佐はエステルたちとは関わりがあってもケビンとはほとんどなかったと思う。また本作の部隊である影の国とは、輝く環を失った後聖痕の力によって成り立っており、その聖痕の宿主である主人公の自分自身は罰を受けるべきという深層心理によって形付けられているのに、わざわざ7階層も設け、他のメンバーを巻き込む理由が見当たらない。

 さらに主人公の歯切れも悪く、最初から解決策や対処法を思いついていながらも、自分自身の決心がつかないや臆病だからという理由で終盤まで引きずり続けるところもあんまり主人公ぽくなかった。よくある展開として、最初は解決策が見えてなくて、闇雲に努力してたら、解決策が見えてみたものの、誰かが犠牲になる方法のため、主人公たちが決断に迫られるとかだが、今回は最初から全部見えていたのに主人公がずっと抱えて物語が進んでいくのが気持ち悪い。

 

4:その他

 これはおまけだけが関西弁がキモい。普通に分かりづらいし、標準語でしゃべれ。

 

 あまりまとまりのない文だったかもしれないが、結局自分が一番嫌いなのは、主人公に感情移入ができない点である。設定上扱いづらいキャラクターであるこいつを、わざわざ主人公にする必要はなかったと思ったり。本当にFCとSCは神ゲーだと思うし、3rdのサブストーリーやシナリオ補完は良い配慮だと思ったが、メインシナリオ本当に駄作だと思った。これが軌跡シリーズにおけるメインシナリオが最悪な作品であることを祈る。

 

<戦闘>

◎全体

・レベルが90スタートということで前作以上にインフレが激しかった。全体の基礎SPDも上がっており、クロックアップ改とクロックダウンの恩恵があまりに大きく、両方のバフデバフが入った日には敵にターンが回ることがない感じだった

・また中盤と最後に全キャラ使うタイミングがあったものの、基本は4人パーティに16キャラと相当ぶくたぶくおであり、テイルズオブヴェスペリアの9キャラでさえ腕組みをしていた自分には相当めんどくさかった。

・またカシウスを除けば、そこまでSPDが速い敵は少なく、ほとんどボス戦はアースウォールで完封でき、CPの確保が余裕になってからはグラールスフィアゲーだった。

 

◎リシャール

 明らかに壊れているキャラ。オーブメントの形も、クラフトも、ステータスもほぼ理想的であり、公式が意図して強キャラにしあげた感がある。特にクラフトの光連斬は、連打していれば他のメンバーが1回動く間に3~4回は行動でき、後半はこいつが無双しているだけのゲームで、ラスボスのHPの8割程度はこいつで削った。

 正直このキャラを使わないのは一種の縛りプレイである。

 

◎レン

 ATKとSPDが群を抜いて高く、アーツを使うならば使わない理由がないキャラだった。リシャール同様、前作までのボスキャラだったため意図的に強くされていると思う。一応ティータみたくHPは下げられているが、DEFはヨシュアよりも高いらしい。なお今作は後述のグラールスフィア及びアースウォールが強すぎるため、HPという概念はあんまりない。

 一応強いけど、リシャールほどではない。個人的には専用アーツとか欲しかった。

 

グラールスフィア、アースウォール

 グラールスフィアは、主人公のSクラフトで、1回敵の攻撃を完全に無効化する効果を付与するもので、CPがMAXだとその効力が2回になる。後半になると、ターン経過でCPが自動回復するアイテムが存在し、一生グラールスフィアをかけているだけで攻撃頻度が少ない敵は完封できた。実際ラスボスはノーダメだった。

 アースウォールは、上と同様の1回敵の攻撃を完全に無効化する効果を付与するアーツであり、範囲は小さいもののそこは隊列でどうにかなる。一応DEFやADFといった防御ステータスをあげるアーツも存在するが、そんなことをするよりこのアースウォールをかけ続けた方がよっぽど安定する

 本当に終盤は、敵の開幕SクラフトでしかHPが減らされなかったので、次作以降でこれらがどこまで弱体化されるか楽しみである。正直グラールスフィアは本当にバランスを崩壊させているので、廃止されてもよいし、なんならもう本作の主人公を使いたくないので廃止してほしい。

 

 

<BGM>

 メインストーリーはゴミだと評したが、BGMはけっこう粒ぞろいのため、一部をここに紹介する。

 

◎虎穴に入りて虎児を得よ

 Wikiによると、軍事拠点系のフィールドで流れる曲。全体的に激しめであり、さあ冒険するぞって感じを出してくれる曲。ファルコムっぽさが強く、イースで流されても違和感はない。

 

◎Masquerade of Lies

 終盤の一部ダンジョンでの通常戦闘曲。ファルコムの戦闘曲が好きな人おすすめしたい1曲。この曲が流れるダンジョンでのフィールドBGMが基本ゆっくりめというか、厳かな感じのもののため、そういった中かなりアップテンポの戦闘曲が流れ始めるというのが個人的に好き。なおぼくは戦闘勝利回数を稼ぐために馬鹿ほどこの曲を聞いた。

 

<その他>

◎レンの過去について

 最後に発見する星の扉でレンの過去が描かれるが、内容がフリーホラゲのように少しふわふわしていた。レンと過ごしていた子供が何人かいたけど、あれってレンが作り上げた別の人格なんじゃないかなと思ったりする。あの施設の管理人が15番目のレンが見えるのが珍しいって言ってたことや、レンが他の子供を殺しちゃったこととか。個人的にはめっちゃおもろい話だと思ったし、もっと書いてほしいけど、ちょっと調べた感じCEROの関係でPSP版では、けっこうザックリカットされているらしい。残念。むしろ3rdで一番良いサブイベだと思うけどな。

↓該当サブイベ

https://www.youtube.com/watch?v=hEMlq0opehE

 

 

3章

<空3部作を終えての戯言>

◎クロ―ゼ

 正直初登場時の顔のアイコンがあまりにフリゲに出てきそうな顔すぎて、最初はモブだと思ってた(戦闘もNPC扱いだし)。あとこういう王女枠が3作品もずっとプレイアブルなのは珍しいと感じた。だいたい途中からは「公務が~」とかで一部イベントのみの参戦が多いイメージ。さすがに次作以降でプレイアブルにならなさそうなランク1位。

 ただ3rdでレクターとの関係をけっこう描いていて、レクターという人物は中々食えないタイプっぽいので、おそらく次作以降でもそこそこの活躍が予測される。なら少しはまだクロ―ゼも出てくるのかなと思いつつ、さすがにもうプレイアブルは無理かというお気持ち。このクロ―ゼの星の扉もけっこう好きな部類。

 

◎アガット

 FCにおいては初登場時からずっと「プロ意識が足りねえ」とエステルたちを低く見繕っていた割には、本編でもたいした活躍はしていないし、プレイアブルで戦闘に加入しても大して活躍しなかった記憶。クルツさんやカルナさんも相当かませ犬枠だったけど、この人も大して変わらないと思っている。ティータが次回作で出てくるらしいので、おそらくこの人も登場機会があると思うのだが、そのときは重剣らしい働きをちゃんとしてほしい限りである。

 振り返ってみると、FCでは「民間人が~足手まといが~」ってずっと言ってて、確かに正しいけどこいつ昔何かやらかしたんだろうなって思ってたけど、SCで明かされたミーシャが亡くなった原因にこいつの無力さは関係なかったし、その後軍に文句言いにいった流れは何を言ってんだがこいつはと思わされた。もっとダイレクトに自分の力が足りなくてミーシャを失ったように描いた方が、FCのときの発言に説得力が増すのになと思っている。

 

◎ギルバード

 SCや3rdでは敵サイドのポンコツ役で出てきているが、こいつがやったのは孤児院の焼き討ちとけっこうエグイということを忘れてはならない。イースでもそうだが、1つなんかやばすぎる罪を犯しても、ちょっと主人公サイドを助ければ、あたかも悪くないやつかもみたいな描かれ方をすることがファルコムでは多いのかも。特に3rdではなんだか憎めないやつな扱いを受けているが、こいつのやったことは相当極悪人であり、しかもカンパネルラの部下になってるぽいから、まだ次作以降でも出てきそうなのが鬱。普通に収監されてくれ。

 

◎レイヴンの連中

 これはギルバードほどではないが、だいたい思うことは上と同じ。ただ3rdのサブイベでわざわざこいつらをプレイアブルにしたイベントは本当にめんどくさかった。シンプルに興味ない連中で苦行のような戦闘をやらされたので、相当ヘイトが溜まっている。

 

◎レーヴェ

 事前知識で強い人とは知っていたが、FCとSCでは本当に強くてびっくりした。特にFCは物語の進行上、パーティ3人で挑む必要があり、けっこう大変だった。敵サイドの人間にしては、ちょくちょくエステルたちを助けたり、なんなら孤児院の火事で子供たちの救出をするなど、わりと人道的な行為をしていたので、本当に死ぬとは思っていなかった人物。今後の作品にメインシナリオで出てくることはありえないが、テイルズみたく裏ダンジョンでチャレンジボス的なポジションでまた戦いたい1人。いやコマンドRPGでは戦いたくないので、アクションで戦わせてくれ。

 

◎レンの今後について

 一応3rdのエンディング前に、エステルとヨシュアがレンを家族として迎えたいって話があったから、それが今後どこで描かれるか楽しみ。どうせ家族になることは知っているから。一応エステルとヨシュアはクロスベルに向かっているはずで、たぶん零碧に出てくるのかなあって感じ。レンもそこで関わってくるかはまだわかんないけど、どうせクロスベルでの物語でも結社は関わってきそうだし、レンも出てくるんちゃうか。

 ただRTA垢の方で回ってくるレンのイラストはだいたい大人びているから、1年くらい?しか経ってない零碧でレンが出てくるのか?ってメタ読みもある。

 

ウロボロスについて

 一応3rdの最後に開ける星の扉で、盟主の下に七柱がいて、おそらくそれより下に執行者が存在することが確認できた。盟主の口調や目的がすごい宗教くさく、結社と教会はある程度昔から争っているか、何らかの協力関係がありそうと思った。ただ空の軌跡っていう作品が、FCとSCの黒幕がワイスマン(元教会陣営)、3rdの黒幕が聖痕と、どちらも教会関係であり、カンパネルラがこの盟主や7柱とのやり取りをしていた空間もパイプオルガンの存在する聖堂だったため、ただそう思い込んでいるだけという説もある。

 教会はわりと古くから存在していると明記されている一方で、結社の成り立ちはもちろんまだ不明である。ただ大陸全土に勢力があり、相当すごそうだったワイスマンも7柱の1人に過ぎないと考えると、ここ1世紀でできたような組織ではないと考える。よって教会とともにわりと昔から存在する組織だと思っているが、結社の現在の目的でありそうな7つのすごそうなアーティファクト(セプトテリオンだっけ?)をまだ1つ(輝く環)しか集めてなさそうなのが少し違和感がある。すでにもう何個かは手中にあるのか、それとも昔から存在する組織というのが思い違いなのかは今後の展開に注目したい。

 

◎教会について

 ここでケビングラハムに関する私怨は一切書かないことを誓う。

 教会はおそらく1200年前の出来事当時からある存在で、そのときの契約のもとに世界に散らばったアーティファクトを回収している組織だと思う。こういった組織は主人公サイドと協力することもあれば、敵対することも多い組織だと思っており、正直好戦的でない結社みたいな存在と思っている。軌跡シリーズのようにある程度地位を気づいている分こういう組織はけっこうめんどくさく、今後も結社と同じくらい注意が必要な組織である。正直宗教というものはどこの世界でも胡散臭いものであり、教会の一番偉い人と、結社で盟主と呼ばれる存在が同一の存在であったとしても「な、なんだってー!」くらいの驚きしかない。ただ教会がアーティファクト集める理由、おそらく1200年前?の出来事が明確でないからこそ現れる怪しさだと思うので、その辺は外伝作品とかで描いてくれるとオタクとしては助かるなあって感じがする。それは数作で終わるシリーズでは難しく、こういった何十年も続いているシリーズだからこそ成せるものだと思うので期待。

 

 

 

あとがき

 

 拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。おそらく自分が知っているサークルの方では、軌跡シリーズの既プレイ勢が2人しかいないので、ここまで読んでいる人は少ないと思いますが、オタクのお気持ちを楽しんでいただけたら幸いです。もし未プレイ勢でここまで読んだ方がいれば、せめてBGMのリンク先だけでも聞きに行ってください。では。